2018年2月18日日曜日

台湾 西螺(シーレイ)老街

台中を訪れました。ここで見るべき建築NO.1は・・・やはり伊東豊雄さんの「台中メト
ロポリタンオペラハウス」でしょう。どこまでが床でどこからが壁なのかわからない床面積算定不能といわれるのもうなずけます。あえて写真は掲載しません。建築好きの方あの不思議な空間をぜひご自分で体験してください。オペラの演目がない日でも内部は見学できますよ。
 さてこの奇妙な建物をさっそくスケッチ・・・と言いたいところですがごめんなさい、やっぱり現代建築は描く気にならずパス・・・。という訳で今日のスケッチは、台中から南へ、電車とバスで1時間ほど行った商業の町、西螺からです。
 ご覧のように奇妙な建物が並んでいます。1階部分がアーケードになっていて台北の「迪化街(てきかがい)」とよく似たつくりをしています。大半は2階建ての建物なのですが、この一画だけ3階建てで、意匠もちょっと凝ったつくりをしています。左の建築は時計塔付き。この町のシンボルだったのでしょう。3階のバルコニーにある複数のアーチはオリジナルデザインでしょうか。他では見かけない面白い形をしています。ガイドブックによれば「日本統治時代に建てられたバロック建築が残されている」とありますが、残念ながら保存状態はきわめて悪く「どこが?」と言いたくなります。おそらく建築当時は石と煉瓦の外壁だったのでしょうが、今はその上に防水のための塗料を吹き付けているようで、バロック的な歴史的風格はまったく感じられません。ペンキ塗りの看板建築と言ったら叱られるでしょうか。それでもどうやら保存活動が行われているようですが、遅きに過ぎた感が否めません。
 でも商業の町としては今でも有名のようです。友人に頼まれた人気の店でいかにも歴史ありそうな醤油を買い求めました。店内には僕のほかにも醬油を求める観光客がちらほら。この町の復活を期待したいものです。