2017年5月22日月曜日

船大工の町 宿根木 その3


鋭角に交差する道で切り取られた変な敷地。普通なら使い物にならないこの土地も、ここの住民の「建てたい!」という切望の前には何の障害にもなりません。だから三角形の敷地に沿ってこんな家が出来てしまいました。きっと使いにくいだろうなと思いつつも、この奇妙な構図は実にアーチスト好み。僕と同じようにどこかで誰かが眼をつけたに違いない・・・そうです。僕がこのスケッチのを完成させる前に、同じ構図を背景とした吉永小百合さんのテレビCM(JR東日本放映、残念ながら関西の人は見られません)があったとのこと。見覚えありますか?

2017年5月18日木曜日

船大工の町 宿根木 その2


如何に濃密に家が建っていると言っても、町はやっぱり人が住むところ。最低限のプライバシーが必要です。

狭い道に面した窓の大きさは控えめに、かつ1階も2階も 一行く人に覗かれないよう格子で覆います。江戸時代の人々は環境に対する意識が高かったと言うのは有名な話。だから当然、家の壁板は船の廃材を利用します。茶褐色の色と厚板の重厚な質感、軽快な格子窓。統一された街並みのデザインはこうして決まったのです。