2008年11月30日日曜日

瞳の先に何がある?


以前、僕が好きな人物画のベスト3に挙げた、コローの「真珠の女」をやっと観ることができました。

やはりその絵の前は黒山の人だかり。人気の高さがうかがえます。
一番惹かれたのはその瞳。横顔ではあの魅力的な表情は描けません。

さて最近通っている絵画教室。いつも開始直前に行くのですが、そうすると空いている席は端っこばかり。
横顔もそれなりに面白い構図にはなるのですが、創作意欲を刺激された今日の僕の狙いはもちろん「瞳」。
正面に陣取り、奮闘しました。

瞳の先に何がある?
そんな思いで描きました。

2008年11月23日日曜日

もうすぐ紅葉

間もなく紅葉の季節がやってきます。
夏の鮮やかな緑は少し抹茶色になり赤や黄色に染まった部分が少しずつ広がってゆきます。
この絵は四国松山。何年か前の、ちょうど今頃のスケッチです。

昨年このブログで取り上げた東福寺のように、燃えるような楓の森はまさに「感動」です。
でも、この色づき始めた山には、移ろう季節の「変化」と真赤な紅葉への「期待」があります。
そして頂上にそびえるのは松山城。この季節、この光景は松山っ子(?)にとってお国自慢の一つに違いありません。

2008年11月16日日曜日

清水寺その2

せっかく清水寺に来たからにはやはり舞台を描きたいと思って、いい場所を探索しましたが、これぞ!という構図は簡単に見つかるはずもありません。
有名観光地のポスター写真を撮るカメラマンの苦労が偲ばれます。

結局決めたのはこのシーン。三重塔から舞台まで全部が収まる、贅沢な絵です。
清水の落ち着いた佇まいと屋根の変化が面白く、自分では結構気に入っています。
でも実はこの絵はカメラで撮ることは不可能なのです。何故なら手前に大きな梢が茂っていてこのままの図は見えないのです。その点、スケッチは便利です。邪魔な枝は全部カットすればよいのですから・・・・。

2008年11月9日日曜日

清水寺

清水寺にやってきました。
観光ポスターには清水の舞台を大きく写した構図が多いのですが、スケッチするのにその真似はしたくありません。
そう思って歩いていると、舞台の柱の影から良いポイントを見つけました。

遠くの山並み、古びた塔、参道を覆う木々の緑、眼下の甍と続く光景はこのお寺ならではのものです。

観光旅行では、お決まりの背景を使った記念撮影がとても重要です。
でもたまには「自分だけの構図」を探してカメラやスケッチブックを向けてみてください。
きっと新しい景色が見えてきます。

2008年11月1日土曜日

建仁寺

騒がしかった三十三間堂に比べると、ここ建仁寺は実に静かです。
国宝「風神雷神屏風」が有名ですが、展示してあるのは、一目でそれとわかる複製品・・・。そんなことが観光客からあまり人気の無い理由でしょうか。
しかし、内部の庭園や参道はいかにも禅宗のお寺らしく、実に「静寂」です。
しかも僕がスケッチし終わるまで、騒がしい修学旅行生とカメラマンが現れなかったのが最高です。

とは言っても、実は僕の小学校の修学旅行も確か京都。もっと思いっきりはしゃいだ記憶があります。あの頃、きっと同じように大人たちを悩ませたに違いなく、えらそうなことは言えません。

でも、やはり修学旅行の特権で傍若無人にぞろぞろお寺を歩くことが、「修学」にふさわしいとは思えません。
大人と一緒に日本文化を味わうことの意味を皆で考えることが必要なのだと思います。